「ahamoが遅い」。こんな書き込みをSNSで目にしたことないですか?
これからahamoに乗り換えようと考えている方にとって、こんな口コミはちょっと気になりますよね。
ahamoはドコモの新料金プラン。回線品質は折り紙付きのはず。
いったいなぜ「遅い」なんて評判が目につくのでしょうか。
この記事では、SNS上の口コミや、ネット上での計測結果、ドコモが公表する回線品質に関する資料などを徹底調査。「ahamoが遅い」というウワサの真相に迫ります。

ahamoにしようと思っているけど、遅いならやめようかな
こんなふうに考えている方の疑問にお答えします。
ahamoって本当に遅いの?
ahamoの通信速度は本当に遅いのでしょうか?
ネットの通信速度を集計している外部サイト「みんなのネット回線速度(みんそく)」様の掲載データから、ahamoの通信速度を参照してみましょう。


全体的な傾向として、時間帯による速度の落ち込みもなく、終日安定した速度が出ているのがお分かりでしょうか。
この計測データを見る限り、「遅い」という印象は感じませんね。むしろ「速い」。
当サイト管理人も普段使いでahamoを利用していますが、控えめにいって「めっちゃ速い」です。
当サイト管理人の体感としては「ahamoスゲーーー速い!」です。
下の画面は管理人がahamo契約時から継続して速度調査を行なってきた結果です。「遅い」と感じるときも確かにありましたが、4G接続でも100Mbps以上出ていることも多く、今までのキャリアプランと比較してもかなり速いと感じています。
計測機種はahamo版 Xperia 1 II。画面上の左側の数値が下り(ダウンロード)、右が上り(アップロード)です。
「速い」と感じた時は青枠、「遅い」と感じた時は赤枠、5G接続時は黄枠で囲んでいます。






しかし一方で、ネット上を見るとけっこう「遅い」という口コミに出会うことがあります。
通信速度に対する感覚は人それぞれ違うために一概には言えませんが、一定数の方がahamoに対し「遅い」とか「つながらない」と感じているのは事実のようです。
これからahamoに加入しようかと考えている方にとって、こういった口コミを見ると不安になってしまいますよね。
そんな不安を少しでも取り除くために、ahamoが遅い・つながりにくいと言われる理由について考察していきましょう。
容量たっぷり20GB、国内通話5分無料も付いて、2,970円(税込)「ahamoが遅い・つながりにくい」理由とは?
ahamoが遅い・つながりにくい理由は、大きく3つあります。
- 端末の対応周波数帯の違い
- 場所や時間帯によってにつながりにくくなる「パケ詰まり」
- 5Gエリア内なのに通信できない「パケ止まり」
ひとつはお使いの端末がahamoの利用周波数に合っていない場合。お使いのスマホをそのまま、SIMのみ契約でご利用されている場合に起きる可能性があります。
そして電波が混雑して繋がりにくくなるパケ詰まりと言われる現象。さらに5Gエリア内にも関わらず通信ができなくなるパケ止まりという現象についても、ドコモはその存在を認めています。
端末の対応周波数の違い
ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの大手通信キャリア4社は、総務省から個別に分け与えられた周波数帯(バンド)を使って通信サービスを提供しています。
各キャリアで利用しているバンドが異なるため、これまで各通信キャリアは「キャリアモデル」として、自社の通信ネットワークに適したモデルを販売してきました。
ahamoをはじめとした新料金プランや格安SIMに、今の機種を使って乗り換える場合、お使いのキャリアモデルの中には他社のバンドに対応していない機種も多く、それに気づかずに使っていると「前のキャリアより遅い」「つながりにくい」と感じることもあります。
例えば、ahamo機種として販売されているXperia 1 IIは、auからもキャリアモデルとして販売されていますが、その対応バンドは大きく異なります。
下の表は、キャリア版Xperia 1 IIの対応周波数をまとめたものです。
- キャリア版Xperia 1 II の対応周波数一覧
ahamo利用バンド (周波数) | ahamo版 SO-51A | au版 SOG01 |
---|---|---|
Band 1 (2.1GHz) | ● | ● |
Band 3 (1.8GHz) | ● | ● |
Band 8 (900MHz) | × | × |
Band 11 (1.5GHz) | × | ○ |
Band 18/26 (800MHz) | × | ○ |
Band 19 (800MHz) | ● | × |
Band 21 (1.5GHz) | ● | × |
Band 28 (700MHz) | ● | ● |
Band 41 (2.5GHz) | ○ | ○ |
Band 42 (3.5GHz) | ● | ● |
n77/n78 (5G Sub-6) | ● | ● |
n79 (5G Sub-6) | ● | × |
n257 (5G ミリ波) | × | × |
こうしてみると、同じ機種(Xperia 1 II)でも、キャリアによって対応周波数が異なることがわかります。
特に「プラチナバンド」といわれる800〜900MHz帯の対応状況が大きく異なり、ドコモ(ahamo)のプラチナバンドであるBand 19にはau版(SOG01)は未対応、逆にahamo版(SO-51A)はauのプラチナバンドBand18/26に未対応、そしてソフトバンクのプラチナバンドであるBand 8には両モデルともに対応していません。
ahamo(ドコモ)のネットワークを利用する場合はメインバンドのBand1/3/19は必須、高周波数帯のBand 21/42に対応していれば高速通信にも対応可能です。
もし他社のキャリアモデルをお使いで「遅い」と感じていらっしゃるなら、各キャリアやメーカーのWebサイトにて、対応周波数を確認してみることをおすすめします。
- キャリア版スマホは対応周波数に注意
- 「遅い」と感じるなら各キャリアやメーカーのサイトで対応周波数を要チェック
場所や時間帯によってつながりにくくなる「パケ詰まり」
「ahamoが遅い・つながりにくい」理由のふたつめは「パケ詰まり」。アンテナが立っているのに、なぜか通信ができないという経験、誰でも一度や二度はあるのではないでしょうか。
場所や時間帯によって、突然つながりにくくなる「パケ詰まり」は、ahamoに限らずどんな通信キャリアにも起こり得る症状です。
この、パケ詰まりが起こる原因には「基地局との関係」と「帯域幅」が複雑に絡み合っています。


全ての回線に影響する「基地局」との関係
スマホの電波は「基地局」と呼ばれる回線キャリアの施設と結ばれています。巨大なアンテナと考えていただければわかりやすいでしょう。
基地局は各キャリアが独自に設置して、自社の電波のみを送受信します。ドコモの基地局には、ドコモのユーザー、ahamoのユーザー、そしてドコモ回線を利用する格安SIMのユーザーも接続します。
スマホを使う時間帯や地域、最寄りの基地局との「距離」や「混み具合」などの条件は、つながりやすさに大きく影響します。
今いる場所から、最寄りの基地局が近ければ通信速度は速く、遠ければ遅くなります。また、接続する人の数が増えたりデータ量が多くなると回線が「混雑して」速度が遅く、繋がりにくくなります。
そしてスマホは常に移動しています。移動中も途切れることなく接続しつづけられるように、スマホは常に最適な基地局に切り替えながら(ハンドオーバーと言います)通信を行っています。
この基地局の切り替えがうまくいかないと、それをきっかけに通信が途切れてしまうことがあります。
こういった、スマホと基地局との関係による「パケ詰まり」の症状は、大手キャリア・格安SIMにかかわらずどこの通信キャリアでも起こりうることです。
格安SIMが大きく影響を受ける「帯域幅」の違い
そして、大手キャリアと格安 SIMで大きく異なるのが、基地局から先の「帯域幅」の違いです。
各キャリアの基地局は光ファイバー網で相互接続されて、一度POI(相互接続点)という設備に集約。そこからキャリアごとに振り分けられてインターネットに接続されます。
基地局には、キャリア自身のユーザーの他にサブブランドや格安SIMのユーザーも接続しますから、それをそのまま受け流してしまえば、格安SIMのユーザーに引っ張られてキャリア本体のユーザーも混雑の影響を受けてしまいます。
そこで、POIで振り分けられた電波をインターネットに接続する際、キャリアは自社回線と格安SIMを明確に区別して通信を行っています。
具体的には、帯域(データの通る道)の幅を制限し、格安SIMのデータはあらかじめ決められた「道幅の狭い道路」を通ってもらうことで、自社回線のユーザーに影響が出ないようにしているのです。
回線が空いている時間帯はキャリア回線並みの速度が出る格安SIMも、お昼どきや通勤通学の時間帯で回線が混雑すると極端に速度が遅くなるのは、こういった理由があるからです。
ahamoはドコモと同じ回線(帯域幅)を使っています。格安SIMとは接続方法が明確に違うのです。
- 「パケ詰まり」はどの回線でもあり得ること
- ahamoは格安SIMとは明確に違う。帯域幅は十分に確保
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5Gエリアなのに通信できない「パケ止まり」
従来からあった「パケ詰まり」の症状以外に、「パケ止まり」ということばがSNSをはじめ、通信キャリア側からも聞かれるようになってきました。
「パケ止まり」とは、5Gエリア内であるにも関わらず、4Gよりも遅い、あるいはまったく通信ができなくなってしまう症状です。


パケ止まりが起こる理由は、5Gのエリアがまだまだ狭くて点在しているためだと言われています。
5Gの電波は周波数が非常に高いため、建物などさまざまなものに遮られてしまいます。そこで、5Gが届かない場所では4Gの電波に切り替えて通信を続けるのですが、その切り替えの際、電波の弱い「エリアの端」で、5G通信を優先して繋ごうとしてしまうことあり、これが「パケ止まり」となってしまうようです。
しかしドコモでは、この「パケ止まり」の問題を把握していて、すでに対策を実施。ネットワーク品質も改善されているとのことです。
5Gエリアの品質向上に向けてさらなる対策を実施|NTTドコモ
- 「パケ止まり」とは5Gエリアなのに通信できない現象
- ドコモはすでに対策を実施、今後の改善に期待
ahamoが遅い理由は他にもある?
ahamoが遅い・つながりにくい3つの理由について解説しました。
- 端末の対応周波数帯の違い
- アンテナが立っているのに通信できない「パケ詰まり」
- 5Gエリア内なのに通信できない「パケ止まり」
でも、まだなんかモヤモヤするのよね
そういうことじゃなくて「ahamoが遅い」理由が知りたいんだよな
一般論ではなくて、ahamo特有の遅くなる理由があるんじゃないか?ということですよね。
確かに口コミを見ていると、先ほどご紹介した一般論だけでは説明できない、ahamo特有の遅さのようなものを感じている方がいらしゃるようです。
回線がドコモと違う?
「ahamoが遅い」という方の中には「本当にドコモ回線なのか?」という疑問を投げかける方も少なくありません。
この、「ドコモ回線と違うんじゃないか?」という疑問について考えてみましょう。


上の図はドコモ4G回線の「対応バンド」を示したものです。下は700MHz帯から上は3.5GHz帯まで、非常に広い周波数帯(バンド)をカバーしているのがわかります。
周波数の低いバンドは速度は出にくいですが繋がりやすく、高いバンドは高速ですが繋がりにくいという特性を持っています。通信キャリアは各バンドの特性を活かしながら、「高速で繋がりやすい」通信環境を提供しているのです。
ちなみに楽天モバイルのRakuten UN-LIMITは1.7GHz帯の「Band 3」のみでサービスを提供しています。ドコモをはじめとした大手キャリア3社と比べて繋がりやすさに差があるのは、この図を見ただけでわかると思います。
ahamoとドコモ回線の違い
ahamoはドコモの回線を使っていますが、ドコモの他のプランと違い3Gのネットワークに対応していません。
そのため、ドコモのユーザーには3Gもカバーした繋がりやすさを重視した通信、ahamoユーザーには5Gもカバーした大容量・高速通信と、同じドコモ回線を使いながら、ユーザーの使い方を意識して回線の「チューニング」を変えているというのは、十分考えられることです。
ahamoが繋がりにくいと感じるのなら、その理由は「回線が違う(格安SIMのように帯域を意識的に絞っている)」ではなくて、「回線は一緒だけどチューニングが違う」と考えた方が良さそうです。
- ahamoとドコモの回線は一緒
- 繋がりやすさの違いがあるとしたら「チューニング」が違うかも
ahamoが遅い・繋がりにくい時は?
ahamoが遅い、つながりにくいという理由について、さまざまな角度から考察してきましたが、理由がどうであれ、実際に繋がりにくくなってしまった場合は、どうしたらいいのでしょうか。
お使いの端末がahamoの周波数に対応している場合、繋がりにくい状況は一時的なことが多いです。
「パケ詰まり」にしても「パケ止まり」にしても、エリアが少し変わるだけで回復することも多いでしょう。
しかし、今この場で通信状況を改善したいという場合は、いくつか試していただきたいことがあります。
- 場所を少し移動する
- 5G通信を切って優先ネットワークを「4G/3G/GSM」に変更する
- 機内モードをON/OFFする
- 端末を再起動する
特に5G通信のOFFは「パケ止まり」対策として有効です。
「遅い」「つながらない」と感じた時は、是非お試しください。
【まとめ】ahamoが遅い原因と改善方法を解説
「ahamoが遅い?」「つながりにくい?」という話題について考察してきました。
結論を言うとこんな感じです。
- 「ahamoが遅い」という口コミは結構あるようです
- その原因は大きく3つあると考えられます
- ひとつめは「端末の対応周波数」の違い
- ふたつめは、アンテナが立っているのに繋がりにくい「パケ詰まり」
- 3つめは、5Gエリア内なのに繋がらない「パケ止まり」
- ahamo特有の原因として回線のチューニングの違いも考えられます
- 「遅い」と感じたとしても限定的な場合が多いです
- 解決策として「場所の移動」「5G通信OFF」などは有効です
- 基本的にahamoの回線速度は「すげー速い」です
確かに「遅い」という意見が散見されるahamoですが、それは一時的、限定されたエリアに限られる場合が多いです。
楽天モバイルのように対応バンドが狭いわけでも、格安SIMのように帯域が絞られているわけでもありません。
ahamoは始まったばかりの新しいサービス。ドコモ自身もこれからやってくる大容量時代に耐えるネットワーク品質を維持するために、日々改善を進めています。
回線品質が改善されるのを「待つ」のもいいですが、その間今のまま、高い月額料金を払い続けるのはもったいないなあ、とは思います。
結局、ahamoが遅いかどうかは、皆さんが使う地域や時間帯によって大きく異なります。
決めるのは皆さん次第ですが、控えめに言ってahamo、かなりおすすめです。
実はahamoは速い?
実はahamoには「遅い」という口コミだけでなく「速い」という発言もかなり多いのです。
最後に「速い」という口コミ、そしてもう一度、当サイト管理人の体感を紹介させていただきますね。
当サイト管理人の体感としては「ahamoスゲーーー速い!」です。
下の画面は管理人がahamo契約時から継続して速度調査を行なってきた結果です。「遅い」と感じるときも確かにありましたが、4G接続でも100Mbps以上出ていることも多く、今までのキャリアプランと比較してもかなり速いと感じています。
計測機種はahamo版 Xperia 1 II。画面上の左側の数値が下り(ダウンロード)、右が上り(アップロード)です。
「速い」と感じた時は青枠、「遅い」と感じた時は赤枠、5G接続時は黄枠で囲んでいます。






この記事が皆さんのスマホ選びの参考になれば幸いです。






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